12日を以てイギリスにおけるロックダウンの規制が緩和され、私を含む多くの人が職場復帰しました。
政府はワクチン摂取の普及を進め、6月迄には全ての規制を撤廃する見通しであるとのこと。
さて。
イギリス発祥と言われるスポーツ・ベッティング。
この国ではLadbrokes, William Hill, Betfred 等など、どこの街でもブックメーカーの店舗を見かけます。
英国におけるブックメーカーの歴史は古く200年以上前に遡ります。※1
賭けの対象はスポーツの勝敗だけに留まらず政治、選挙、芸能界の動向など実に多岐に渡ります。
私は格闘技、特に総合格闘技の観戦が趣味の一つ。
ほぼ毎週末開催される総合格闘技やボクシングの試合も、メジャーなものは賭けの対象になります。
単に勝敗だけでなく勝ち方(ノックアウトか関節技か、判定か反則勝ちか、またどのラウンドで決着がつくかなど)が詳細に渡って賭けの対象になっているので、格闘技の知識やデータが直に活かせるところが面白い。
もちろん、総合格闘技は腰より上へのパンチ以外反則と見なされるボクシングと違い攻撃方法が無限にあり、怪我や反則による欠場、失格、無効試合も多いので予想はより困難...そこがまた楽しい。
とは言え多くの愛好家にとって博打の勝ち負けはあまり重要ではなく、むしろ格闘技(スポーツ)観戦をよりスリリングにするスパイスとして楽しんでいるといった感じです。
(もちろん、高額で危険な賭けをする人も大勢いますが...)
各社のオンラインでの掛けも簡単に出来ます。
また
専門家による科学的な分析と最新のデータに基づいた解説チャンネルも多く、観戦の楽しみが更に増します。
曰く
各選手のテイクダウン(タックル)の試行回数と成功数(率)はいくら、
パンチとキックの放った数と着弾率、それらがその階級で何位に位置するのか、
KO/TKO率, 関節/絞め技による一本勝ち率、判定による勝率、
過去の試合映像から各選手の攻撃・防御パターンを分析したり、
相手選手との相性を比較検討したり、
年齢や打撃の被弾による打たれ強さの劣化、過去の怪我や病気の影響、
所属チームやキャンプ(強化合宿)、トレーナーの傾向、
精神衛生、
などなどあらゆるデータを下に
予想していきます。※2
実際の試合と同じぐらいこういうチャンネルは面白い。
日本国内では
「親方日の丸」が元締めだったり上前をはねている宝くじ・競馬・競輪・競艇などの公営ギャンブル、
半島への資金源として(暗黙に?)認められているパチンコなどだけが合法な賭博のようです。
私はこれらの遊戯に全く興味がない、というかむしろ耐え難い退屈と苦痛を覚えるたちなので
そうした遊びが紐付けされているギャンブルについても全く興味が湧きませんでした。
考えてみると
配当金への期待感を除いて純粋にゲームとしてみた場合、
騒音と人混みと悪臭の中で何時間もの間、
銀色の小さな玉を穴に入れ続けることに集中できる大人、
ルーレットやカードゲームやボードゲームが好きな大人、
馬や自転車や小舟のカケッコに夢中になれる大人、
そんな人は実のところそんなに多くはないのではないでしょうか。
かと言って株やFX取引などで、スマホやパソコンに齧りついて味気ない数字の変化や世情・市場の動向を寝る間を惜しんで追い続けるのも苦痛以外の何物でもありません。
それに引き換え
英国式ギャンブルは
豊富な選択肢の中から自分の好きな分野に好きな方法で賭けられる面白さ、
自分の知識、戦略、情熱がダイレクトに結果に反映される満足感があり、
圧倒的に楽しいのです。
※2The Dan Hardy Breakdown Show | Kamaru Usman v Jorge Masvidal 2 | UFC 261
UFC 261 Inside the Octagon: Usman vs Masvidal 2
ブログタイトルは任侠映画の名作「博奕打ち 総長賭博」(ばくちうち そうちょうとばく 1968年)から。
三島由紀夫が絶賛したことで知られる古典的悲劇。
人気マンガ「賭博黙示録カイジ」との間でどちらから題名を借用するか迷ったが結局前者に軍配が上がった。